偶然の再会から数日後、O氏と晩飯を。酒も入り、会話は盛り上がりました。そんな中、
「いや、俺、今月一杯で会社をやめて、自転車で海外旅行するんだ。最初はアメリカへ行くつもりなんだ」と私が話すと、
「今月一杯? もうすぐじゃないか。へぇー自転車でとはなぁ。それで、飛行機のチケットとかどうなの? 俺、前の仕事が……」
現在の彼の仕事が、通訳や翻訳など、国際会議を運営する会社だということは知っていました。ただ、そのとき初めて、航空会社に勤めていたことを聞きました。
「えっ、何、じゃぁチケット頼めるの、安いヤツ」
「うん、大丈夫だと思う。ツテはある。そうだな、あとはいつ出発したいかだよ。で、いつがいいんだ」
「いつって、まだ準備もあるし、1-2ヵ月先だろうな。頼んだ自転車だって、まだ……」
そう言いかけたときでした。
「あれっ、やっぱりあれ、そうか。いや、フレンド商会で見たんだよ。ボルドー色のキャンピング車。売約済のプレートの名前、ひょっとして、お前じゃないかと思っていたんだ」
阿佐ヶ谷に住んでいた彼は、どうやら、フラッとお店に寄ったときに見かけたようでした。自身もランドナーをオーダーしたことがあるそうです。
こうして、彼が快くチケットの手配を引き受けてくれたことで、また一つ準備が整いました。
いろいろな出来事が引き寄せられてくる様子が良く分かります。準備期間にもドラマがたくさんあったんですね。
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