銃は当然のことですが、カナダではアルコールに関しても厳しいものがあります。アメリカではガソリンスタンドでもビールやワインが手に入るのに、カナダではリカーショップ以外ではアルコール類は手に入りません。
鉄格子でガードされた酒屋や腰から銃を下げ、ライフルを手にしたガードマンが立っている酒屋もあります。ほとんどの酒屋は夕方には閉店してしまいます。
私は酒好きですので、旅のモチベーションとしても、行く先々の国でいろいろなお酒を飲もうと考えていました。北米では缶ビールは6本単位で売られています。ご飯の炊き上がりを待ちながら2本、食事がおいしいときにはついつい4本。ほぼ毎晩お酒を飲んでいました。
旅行中このパターンは変わらず、夕食の食材と一緒にお酒も必ず購入していました。ただし、当たり前ですがお酒を飲みながら走ったことはありません。二日酔いで走ったことはありますが。
一方、喫煙に関しては自転車旅行をしているのに、なぜタバコを吸っているのかと、よく聞かれました。習慣だからと答えましたが、喫煙もやめられないと思っていました。お酒同様、いろいろなタバコを吸うつもりでいました。
多くの国で、タバコの価格は、銘柄にもよりますが、おおよそ1箱150円ぐらいです。他の税収とのバランスもありますが、安かったのは以外にもアフリカではなく、ユーゴスラビアのドリーナ100円やハンガリーのPD90円。
最も高いのはドイツで平均600円(ビールは1瓶100円ぐらい)。600円は高く感じられ、急にタバコを吸うのがバカらしく思えて、禁煙を決意しました。そのぶん、おいしいものを食べようという単純な発想ですが、それ以来30年以上タバコを吸っていません。[1982年の日本でセブンスター1箱180円。1$=240円で計算]
昨夜は暗くてわかりませんでしたが、朝めざめてみると、二人のプライベートキャンプ場はなかなかのロケーションでした。朝日に輝く川面の向こうに緑の森が広がり、その奥にそびえ立つ山々。私は用を足すと、再び寝袋にもぐり込みました。出発しようにも自分のいる場所が分かりません。
10時近くになって、やっと気楽な公務員(?)二人がキャンピングカーから起きてきました。途中まで送ると言っています。州道3号線に出るとカフェに寄り、遅い朝食を。朝食代の4カナダ$はダンのおごりです。ガッチリと握手を交わし、二人に楽しかったお礼を伝えました。ここからはアメリカまではもう100㎞を切っています。