ワイオミング州 Newcastle を経て、サウスダコタ州のブラックヒルズへ。ここブラックヒルズには Mt.ラシュモア国立記念公園があります。まだ数キロ先だというのに、木々の間から有名な大統領像が見え隠れしています。
往来するキャンピングカーが多く見られるようになりました。近くには、南にウインドケーブ国立公園、北西には映画〈未知との遭遇〉のロケ地として知られるデビルスタワーなどがあり、周辺一帯が観光スポットになっているようです。
もともと、ブラックヒルズはスー族の神聖な場所でした。150年ほど前、当時のアメリカ政府はブラックヒルズ一帯をスー族の土地として認めました。
その後、その約束がうやむやになると、それに抗議するスー族とアメリカの軍隊による戦いが起こります。無敵のカスター将軍率いる軍隊をスー族の戦士クレイジーホースが破った話などが知られています。
時は流れ、後のアメリカ政府は彫刻家にラシュモア山に大統領の記念像の制作を依頼します。風化に強い花崗岩をダイナマイトや削岩機を使い、親子2代にわたって造り上げた大統領像、顔の大きさは18メートル。左から初代ワシントン、第3代ジェファーソン、第26代ルーズベルト、第16代リンカーン。
近くには戦後から今もなお造り続けられている、英雄クレイジーホースの像があります。制作には賛否があるようですが、その像は生まれ故郷ブラックヒルズを指さしており、大きさは百数十メートルもあります。そして、完成まではあと百年以上かかるとも言われています。
ニューヨークの自由の女神像と並び称されるアメリカを象徴する Mt.ラシュモアの大統領像ですが、私は何だか少々複雑な気持ちになりました。
https://crazyhorsememorial.org
完成すると、写真下の白い像のようになるそうです。