オガラーラの町の郊外で見たインターステイト80号線。さすがアメリカの大動脈、想像以上の交通量でした。[自転車で走るのは危険だな] これが第一印象です。ネブラスカ州までくると交通網も充実し、道路の選択肢も多くなります。80号線と並行して走る U.S.ハイウェイ30号線から34号線、そして6号線を利用してシカゴまで行くことにしました。
タイムゾーン境界線:クリックすると現地時間を表示
アメリカは大きな国です。アラスカとハワイを除き、4つの時間帯があります。東から東海岸標準時 Eastern Standard Time、中西部標準時 Central ST、山岳部標準時 Mountain ST、太平洋標準時 Pacific ST。その上、4月から10月までの半年間は、省エネや仕事の後の時間活用のためにサマータイムが実施されます(実施しない州もあります)。
もちろんテレビのニュースや新聞の報道には現地の時間、EST や CST などが記されています。私は、ややこしくはないか、と聞いたことがあります。「慣れているから、問題はない」いつも答えは同じでした。
地図上にはオガラーラの町の東20マイルにタイムゾーン境界線が記されています。つまり、ネブラスカ州には中西部と山岳部の2つの時間帯が存在します(ほかに複数の州に2つ存在)。境界線の標識ぐらいは道路沿いにあると思っていましたが、実際には何もなく、いつの間にか通りすぎていました。次の町で時間が1時間進んだことを確認すると、腕時計の針を進めました。
ネブラスカは corn country と呼ばれているようです。町を出ると一面トウモロコシ畑が広がります。もう3日前からそんな景色が続いています。おまけに中央アメリカでは天候が目まぐるしく変化します。過ぎ去った雨雲が戻ってきて再び雨が降りだしたりと、青空の下を1日中走ることなど、めったにありませんでした。
ネブラスカ州の州都 Lincoln 。どしゃ降りの雨のなか、道路沿いの倉庫の軒下で雨宿りをしていました。 目の前に車が止まると、助手席の窓が開き、女性が声がかけてきました。
「そこじゃ濡れるでしよ。車のなかに入りませんか?」
運転席には旦那さんでしょうか、髭をはやした男性が、
「もう少しすれば雨が上がるだろうから、それまでどうぞ」
勧められるままに後部座席へ、
「はい、間もなく雨が止むだろうから、そうしたら出発するつもりでした」