イギリスで行ってみたいのはゴルフ好きの私として、まずゴルフの聖地セントアンドリュース、そして未確認生物ネッシーが棲むといわれるネス湖の2ヵ所です。ともに場所はスコットランド、ロンドンから北上する旅が始まりました。
ロンドンから北へ70㎞ほど、街の名の由来になったケム川沿いの緑豊かな街ケンブリッジ。31のカレッジからなるケンブリッジ大学はあまりにも有名です。
なかでも代表的なカレッジはバロック建築が美しいといわれるキングス・カレッジと万有引力を発見した物理学者アイザック・ニュートンが卒業したトリニティ・カレッジです。そこには〈ニュートンの木〉といわれる木があります。
翌日はさらに北の Grantham の町へ。小さな町グランサムはアイザック・ニュートンの出身地であり、〈鉄の女〉と呼ばれた第71代首相マーガレット・サッチャーの出身地でもあります。サッチャー首相はオックスフォード大学卒業です。
その日に泊まったY.H.のスタンプには、ニュートンの頭の上に木からリンゴが落ちるようすが描かれていました。
イギリスの道路事情
イギリス全土に50ほどMotorway と呼ばれる車専用の高速道路があります。Mで表記(M5とかM20)され、当然ですが、自転車の乗り入れはできません。その高速道路とつながるように、A表記の主要幹線道路、そしてそれらにつながるようにB表記の地方幹線道路が走っています。
私は、ロンドンの北から始まり、スコットランドの首都エジンバラまで通じる幹線道路A1をメインに走りましたが、困ったのは行きかう車のスピードでした。B道路の制限速度は30マイル(約48㎞)ですが、A道路の制限速度はなんと倍の60マイル(約96㎞)です。
アメリカとは違ってイギリスの道幅は狭く、私の横を時速100㎞近いスピードで車が走り抜けて行くわけですから 、[イギリスのドライバーの皆さん、どうぞ安全運転でお願いします] と願わずにはいられませんでした。交通量の多いときは、なるべくA道路を避けて地方道を走るようにしました。
イギリスでは〈ラウンド・アバウト〉といわれる車の方向変換サークル(日本でも増えつつあるロータリー)が多くあります。自転車は道路の一番左から進入して時計回りに円を描くように進み、ポイントで左に抜けて行くので、右側を走る車だけ注意すればよく、安心して走行できます。また、信号がないために車の交通渋滞の解消にも役立っているようでした。
〈Give way〉と書かれた標識もよく目にしました。日本の〈一時停止〉と同じ意味合いなのですが、横断する歩行者や交差する道路を横切る車がない場合は停車する必要はありません。ただし、停車しないで何らかの事故が発生した場合は〈Give way〉側のドライバーの過失となります。