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異文化・北アフリカ: Morocco(23) モロッコの家庭料理

モロッコ人の家に招待されるのは初めてでした。メンバーはきのうと同じ、モロッコ人スタッフ3人とKさんと私たちの計6人。W君も私も精一杯キレイな(?)格好をして、やや緊張ぎみです。

通された部屋には、すでにフロアにじかに料理が並んでいました。椅子やテーブルもありますが、どうやら料理を囲んであぐらをかいて車座になるようです。

大きな皿それぞれに、まるまる鳥一羽、見るからに香辛料の効いたご飯、色鮮やかなフルーツや野菜などなど、そしてスープ。ご主人の説明では、ごく一般的なモロッコ料理だそうです。残念ながら、アルコールはありません。

私たちにはスプーンとホークに小皿が用意されていますが、モロッコ人のみなさんは右手でじかに料理を食べています。私もトライしましたが、肉はともかく、ご飯を口に運ぶ難しさを感じました。

本来、手の中でうまく食べやすい大きさに整えるのですが、つかむご飯の量からしてまちまち、おまけに粘りけのないお米は指先からポロポロと落ちていきます。みんなに笑われて、早々に断念しました。

飛び交う会話は、アラビア語と日本語それにフランス語と英語。何だかメチャクチャですが、英語の達者なスタッフの一人が通訳してくれます。

食事が終わると、ご主人がお茶とコーヒーの注文を聞きます。運んでくれた奥さんを紹介されましたが、最後まで同席することはありませんでした。

お茶を入れるのはご主人の役目のようです。目の前で本格的なミントティーを入れてもらいました。ミントの香りたっぷりの甘い、そしてチョッピリ苦味が残るお茶、イスラムの味です。

サソリが出るんですか?

ご主人が、お茶を入れながら話してくれました。

「二人はフィギの町からアルジェリアに入るそうですが、現在、フィギ以南のアルジェリアとの国境は未確認状態です。紛争中なんです。今は衝突はありませんが、気をつけてください」
「そうなんですか、知りませんでした」
「モーリタニアや西サハラの国も巻き込んで、この先どうなるかわからない状態です」

この話を聞いて、アルジェリアの入国に何かと注文がつくのが理解できました。現在もモロッコ、アルジェリア両国とも、互いに主権を主張し合っている状態のようです。

「後は砂漠でキャンプするときは、サソリに気をつけてください」
「えっ、サソリが出るんですか?」

これには、Kさんも驚きのようです。

「年に数人サソリに刺されて病院へ運ばれますよ。血清をうてば大丈夫ですが、3-4日強烈な痛みとハレがあるようです」
「あの~、まさかコブラは?」
「コブラの話は最近聞きませんから、心配ないと思います」
「サソリはどうすれば防げますか?」

心配そうにW君が尋ねています。

「火に寄ってこないと聞きました。夜行性のサソリが多いので、気を付けなくちゃならないのがテントの出入りです。外へ出る時は出口をパタパタして、もしサソリがいたら払い落とすそうです。入る時は中にサソリがいないか必ず見てください。知らずに入って刺されることが多いと聞きました」
「わかりました。教えてもらって良かったですよ。気をつけます」

心配事が一つ増えましたが「教えてもらって良かった」W君の言葉は、私の実感でもありました。

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