異文化・北アフリカ: Algeria(15) 二つの探し物

モロッコ、アルジェリアと旅行中、私たちには常に二つの探し物がありました。

一つは、言わずと知れたお酒です。アルジェリアに入国してから10日ほど、二人とも一滴のアルコールも口にしていません。マスカラの街で探し当てたバーが閉店時間だったのが悔やまれていました。

ただ、「アルジェに着けば、バーもあるし酒も買えるから心配するな」アルジェリア人のその言葉が励み(?)になっていたのです。

もう一つの探し物は、フランスのキャンピングガス社の携帯用コンロのガスカートリッジです。

W君の使うキャンピングガスのコンロを見て気に入った私は、白灯油用のコンロを日本に送り返し、キャンピングガスのコンロをスペインのセビリヤで購入しました。

その際、カートリッジも一人3個づつ計6個用意したのですが、すでに残り2個と心もとない状態になっていました。

二人ともお腹はいたって丈夫、何を食べても何を飲んでもお腹を壊したことがありませんでした。ただモロッコとアルジェリアでは、念のためボトル入りのミネラルウォーター以外の生水は飲まないようにしていました。

村や町でもらう水は井戸水や簡易水道水で、お茶が好きな二人は、朝晩必ずコンロで沸かしたお湯でコーヒーやミントティやラシン(中国茶)などを飲んでいました。

ただ、ここへきてキャンピングガスを節約するためにも、ご飯を炊く回数を減らし、もっぱら朝昼晩3食の主食をホブスに。

また、たき火の中にアルミホイルにくるんだソーセージや野菜、蓋に穴を開けた缶詰を放り入れるというワイルドな調理法(?)で対処していました。(下の写真、W君が持っているのがホブスと言われる丸い大きなパンです)

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モロッコもアルジェリアもフランスの旧植民地、フランス製のキャンピングガスは簡単に手に入ると思っていましたが、実際はそう簡単にいきません。

アルジェリアでは店のショーウインドウにキャンピングガスのシールが張ってあるにもかかわらず置いてありません。ただ、それもお酒と同じでアルジェでなら手に入ると思っていました。

峠を下る途中、道端で数人の女の子がアスパラガスなどの野菜や卵、そして色とりどりの花をポリバケツに入れて売っていました。私たちがひやかす間もなく、怪しいヤツと思われたようで、女の子たちは逃げ出してしまいました。

この日は上天気、日中気温が上がり日陰が欲しくなるほどでした。キャンプ地点からアルジェまではあと20キロほど、もう一つ丘を越えれば、地中海に面したアルジェの街が見えるはずです。

夜になるとテントの周りの水溜まりから「ゲコッ、ゲコッ」「グワッ、グワッ」冬眠から覚めたカエルたちのうるさい合唱が聞こえてきました。日に日に春が近づいている報せでしょう。

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