コンスタンチーヌに二泊、1ヵ月の観光ビザはすでに残り1週間を切っています。少々チュニジアへ向けて先を急ぐ必要が出てきました。前日の橋めぐりで観光気分を味わいリフレッシュして出発できそうです。
コンスタンチーヌからは国道3号線でアンナバへ向かいます。3号線は44号線と合流し、そのままチュニジア国境につながっています。
この悪ガキどもが~!!
夕方、早目にテントを張って目立ってしまったのか、悪いことに、村の子どもが5-6人集まってきました。ワイワイガヤガヤと騒がしく回りをうろついています。
「よーっ、みんな。飯のしたくをするから、帰ってくれないか」
「タバコをくれたら帰ってやるよ」
「タバコ? 子どもにタバコなんかやんないよ。いいから早く帰れよ」
すったもんだと一向にラチがあきません。そのうちテントの中をのぞかき込んで何やら物色し始めました。W君と二人でやっとのこと追い払うと、何とW君のナイフがなくなっていました。[くそッ、やられた。悪ガキどもめ]
この夜は用心のため、バッグや備品などすべてテント内にしまって寝ることにしました。
朝早くから悪ガキどもがやってきました。きのうより増えて9人もいます。
「おい、お前ら昨日ナイフを盗んだろ。返せよ。ナイフだよ。ナ・イ・フ!!」
「ナイフ何か知らないよ。なぁ~、みんな」
悪ガキの大将が答えていますが、やり取りは全て日本語とアラビア語です。村の大人に頼んで追っ払ってもらいますが、またすぐにハエのようにたかってきます。多勢に無勢、やっとのこと追い払うと調理中のニンジン、タバコの吸殻、洗濯用のひも、防犯用の鈴がなくなっていました。[この悪ガキどもが~!!]
丘を下る途中からアルジェリア第4の都市アンナバの港が見えてきました。
「どうする、日本の会社に寄ってみる?」
「銀シャリですか。Hさんは?」
「俺はあんまり気乗りしないんだよな。困ってる訳でもないし、別に寄らなくてもいいかなって思ってんだけど」
「じゃ、僕もいいです」
「歓迎してくれると思うけど、何だかそれもな」
「そうですね。銀シャリは日本に帰って食べます。その方がおいしいです」
「お~っ、大人になったねW君」
「ヘッヘッヘー、Hさんのお蔭です」
「ワッハッハーッ、よし、そういうことにしておこう」
私たちは日本企業の事務所には寄らずに、そのまま国境の手前の街 El Kara(エルカラ)をめざすことにしました。
上の地図をみると、地中海に面すアフリカ大陸の北端は、砂漠地帯に隣接しながら、地形的にはヨーロッパ大陸に類似しているのが一目瞭然ですね
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ジブラルタル海峡は、大昔陸続きだったそうです。ヨーロッパ側に岬、アフリカ側に山、共に同じ「ヘラクレスの柱」と呼ばれるポイントがあります。
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