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ぐるっとヨーロッパ: Bulgaria(2) キリル文字

ブルガリア初日の5月24日(火)は「聖キリルと聖メトディオスの日(教育文化・キリル文字の日)」で、ブルガリアの祝祭日になっています。

ラテン文字、アラビア文字に続いて多く使われている文字がキリル文字です。ロシアなどスラブ圏やモンゴルなどで使われている文字としてご存じだと思います。2007年にブルガリアはルーマニアとともに EU に加盟しましたが、EU 内で唯一キリル文字を使用している国です。

東ローマ帝国時代、テッサロニキ生まれのギリシャ人(ブルガリア人とも)修道士キリルとメトディオス兄弟はモラビア(現チェコ)王国など東欧のスラブ圏にキリスト教を広めるために聖書の翻訳に取りかかります。

当時のスラブ圏には文字がなく、ラテン語を始めヘブライ語やスラブ圏での話し言葉など、語学にたけていた兄弟はギリシャ語をもとにスラブ語(古ブルガリア語)の発音用文字としてグラゴル文字を作りました。

その後、キリル修道士の弟子たちがグラゴル文字からよりギリシャ語に近い文字として考案した文字がキリル修道士の名前にちなんでキリル文字と呼ばれます。

このような背景があり、ブルガリアではキリスト教を広めた聖人としてキリルとメトディオスの兄弟は記念の祝祭日とされるまで崇められているのです。

私には、お店の看板をはじめ街にあふれるキリル文字はチンプンカンプン。ただし、ブルガリアもギリシャと同じように道路標識や地図の地名にローマ字が併記されていて、道を尋ねるときも、広げた地図を見ながらローマ字の発音で通じました。

東欧圏などのローマ字併記の道路標識については、その後知り合ったドイツ人家族のお父さんが教えてくれました。1960年代、ヨーロッパ各国間で道路標識をわかり易くするために、域内で多く使われているローマ字を併記するよう取り決めたそうです。

日本にもキリル文字の道路標識があるのをご存じですか。場所は北海道の稚内周辺です。上に漢字、真んなかにローマ字、下にキリル文字と三つ並んでいます。訪れるロシア人が多いからのようです。キリル文字が併記された稚内周辺の地図があるかどうか知りませんが、彼らもキリル文字の道路標識を便利に感じているはずです。

79号線は、川沿いということもあり、たいしたアップダウンもなく距離と高さを稼いでいきます。同じ川沿いをギリシャのテッサロニキからの鉄道も走っています。鉄道、道路、ストルマ川の三つが右へ左へ中央へと何度となく入れ替わりながら山あいを並行して走って行きます。

ユーゴスラビア側の山並みがだいぶ近くに見えています。地図を見ると、10キロもないようです。ブルガリア側の3000m級には及びませんが、最高峰は1932mとあります。

この日は国境から50キロほど、そんな山あいでキャンプとなりました。

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