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ぐるっとヨーロッパ: Bulgaria(9) 神の知恵ソフィア

ソフィアの街はローマやアテネと違い観光客が少なく、落ち着いたふんい気です。街行く人々も何となくノンビリしている感じがしました。

ソフィアの街の目印はペルロフスカ川に架かる<オルロフ・モスト橋(鷲の橋)>。橋の欄干[らんかん]の四隅に大きく羽ばたく四羽の鷲のブロンズ像があり、その名が付きました。

橋からほぼ1キロ圏内に<ソフィア大学><聖ソフィア教会><アレクサンドル・ネフスキー大聖堂><聖ニコライ教会><国立美術館(旧王宮)>などの観光スポットがコンパクトにまとまっています。

市内でときどき目にするのが、古代トラキア人の住居跡やローマ時代の浴場などの遺跡です。何でも工事中の現場から突然現れたりするそうです。そんな遺跡のすぐそばにオスマン帝国時代と現代の建物がごく普通に建っているのです。

ソフィアはギリシャ語で〈神の知恵〉という意味です。その由来となった<聖ソフィア教会>は6世紀のビザンチン時代に建てられたソフィア最古の教会です。地震などで放置されていましたが、昔のままのレンガ造りで復元された質素な教会です。

ソフィアのシンボルでランドマークになっているのが、聖ソフィア教会の近くにあるバルカン半島で一番大きい<アレクサンドル・ネフスキー大聖堂>です。

20世紀初めに建てられ、大小12のドームが黄金色や青色に彩られていて、見た目が派手です。オスマントルコとの戦いで亡くなった多くのロシア兵を追悼するために建てられたと聞きました。

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もう一つ、尖塔をはじめ五つの金メッキドームを持つ教会が、ソフィアで最も美しいといわれる<聖ニコライ教会>、こちらも同じく20世紀初めに建てられたロシア正教の教会です。ロシア革命時にブルガリアへ避難してきたロシア人が心のよりどころにしていたそうです。

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街の中心<スベタ・ネデリャ広場>で茶色の屋根だけ見えているのが<聖ペトカ地下教会>です。レンガと石を積み上げて造られた建物の外観はとても教会とは思えません。オスマントルコの支配時代にモスクより低く、半地下状態で目立たぬように建てられた教会です。

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一言でいうと「昔の教会は地味、近現代の教会は派手」に区別できます。

聖ペトカ地下教会のすぐ北にはオスマン帝国時代に建てられた<バーニャ・バシ・モスク>が存在感を示しています。その間にソフィアの中央市場〈セントラル・ハリ〉を挟んで西側に20世紀初頭に建てられた、これまた立派な<ソフィア・シナゴーグ>ユダヤ教寺院が立っています。

ソフィアではほんの数%ですが、イスラム教徒やユダヤ教徒がいまだに生活を続けているのです。異教徒にも寛容なようです。それこそがソフィアの人の<神の知恵>ではないでしょうか。

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