グリンデルワルト(ドイツ語読みはグリンデルヴァルト)の絵ハガキの画像です↓。35年前のものですが、私の当時の記憶と同じように、ほとんど色あせていません。
上の写真の左の山が多くのアルピニストを拒み、時に命まで奪ったアイガー北壁です。その右がメンヒ。その下は Kleine Scheidegg(クライン・シャイデッグ峠)、右下に見えるのがユングフラウ鉄道の駅です。があります。
観光用だけのために15年の歳月をかけ、鉄道は開通しました。それにしてもアイガーとメンヒの山をくりぬいたトンネル内を電車が走るって凄いですね。途中2ヵ所で電車は地上に出て停車し、乗客がアイガーの北壁を見られるようになっています。下の写真は町から見たヴェターホルンです。
グリンデルワルトを最後に私のスイス観光は終わりました。あとはグロッグ家に戻り、西ドイツへ行く準備をするつもりです。
グリンデルワルトからインターラーケン、そしてトゥーン湖へ。湖にはボート、ウインドサーフィン、湖畔で日光浴をする人、女性も上半身裸、みなさんそれぞれ夏を楽しんでいるように見えます。トゥーン湖からアーレ川沿いを走り、ベルンで一泊。
ベルンの街にはシンボルの天文時計の他にも時計塔があります。その一枚です。
[あれッ、ガタついてるな。クランクだな]スイスのアップ・ダウンがキツかったのでしょうか、ペダリングのたびにクランクがガタつくようになりました。締め直しの調整が必要です。途中、自転車屋を訪ねてコッターレス・リムーバーを探しましたが見つかりませんでした。
スイス国内を回るにあたり少しでも荷物を軽くと滅多に使わない工具と一張羅のシャツ、チョッキ、コットンパンツ一式をグロッグ家に置いてきました。[しょうがない。明日はグロッグ家だ。それまでダマシダマシ走ろう]
翌7月14日(木)、2週間ぶりにグロッグ家に戻ったことになります。Mさん、旦那のグロッグとご両親そして親戚のオジさん、皆さん再び暖かく迎えてくれました。何だか我が家に戻ったような安堵感をおぼえました。夕食の話題の中心はやはり2週間かけて回った私の旅になりました。
Mさんが私の話をみなさんに伝えてくれます。何が凄かった、何がきれいだった、私のそんな話を「そうだろう、そうだろう」みなさんそんな感じで聞いてくれています。
Mさんが旦那に何か不満げに言っています。気になって聞いてみました。
「何なの?」
「いや、私も旅行へ連れてって欲しいと頼んでいたの」
きっと二人の会話はこんな感じだったと思います。
「ねえ、Hさんもいろんなところに行ってんだから私も連れてってよ」
「どこへ?」
「どこって? どこにも行ってないんだからどこでもいいの」
「オーケー、わかった。そのうちな」
「そのうちって、いつ?」
グロッグの両親は二人の、恐らくそんな会話をニコニコしながら聞いていました。