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ぐるっとヨーロッパ: West Germany(3) シュヴァルツヴァルト

ライン川の200キロほどがフランスとの国境と書きましたが、対する進行方向右手の東側は Schwarzwald (シュヴァルツヴァルト=黒い森)と呼ばれる山地で観光地になっています。シュヴァルツヴァルトの北には温泉とカジノで有名な Baden-Baden (バーデン=バーデン)の街があり、二つセットでツアーが組まれています。

意外と知られていないのが、シュヴァルツヴァルトはドナウ川の水源地だということです。標高1,300~1,500mの山々が連なっていますが、その東側に Donaueschingen (ドナウエシンゲン)という町があります。町の数キロ上流を水源とする二つの川がこのドナウエシンゲンの町外れで交わり、ドナウ川と呼ばれるようになります。

ドナウ川の水源近くにはボーデン湖やライン川へと注ぐ別の川の水源もあり、ドナウ川とライン川の一部はシュヴァルツヴァルトの森を水源とする仲間みたいなものです。かたや東へ向かいオーストリアと国境をなし、黒海へ。もう一方は北へ流れ、オランダのアムステルダムから北海に注いで行くのです。

西ドイツの地図を見ると、山地は gebirge (ゲビルゲ)と表記されています。明らかに山地にもかかわらず、wald(ヴァルト)、森と表記された多くの山地が目につきます。基準はわかりませんが、ドイツ人がことのほか山の象徴である森を大事にしているからではないでしょうか。

1983年当時は環境破壊の象徴として酸性雨(60年代から問題視された)の影響でシュヴァルツヴァルトの針葉樹林にも立ち枯れの現象が目立つようになってきました。私にはシュヴァルツヴァルトは観光名所というより立ち枯れの進む場所としての印象が強かった記憶があります。

70年代後半から環境保護を訴えたヨーロッパの市民団体は、やがて80年設立のドイツ緑の党をきっかけに、欧米各地で緑の党結成へと広がっていったのです。

日本では、2011年の福島原発事故の翌年に環境保護と脱原発を掲げて、緑の党が結成されましたが、国会での議席を持つまでには至っていません。

Romantische Strasse

ドイツ観光の目玉にロマンチック街道ツアーがあります。フランクフルトの東、ヴェルツブルグからアルプス山脈の麓フュッセンまでの南北350キロ以上の街道ルートです。シュヴァルツヴァルトとミュンヘンの間といった辺りです。

Screenshot_2018-02-19-21-37-02_1ドイツ語では Romantische Strasse (Roman>Romantic>Romantische)、ローマへ通じる巡礼の道というのが元の意味です。実際、その先の街道はオーストリアを抜けイタリアのローマにつながっています。

それを西ドイツ観光局は、ロマンチックな街道という意味合いを持たせて売り出したのです。それが当り、今では多くの国から団体さんが訪れるようになりました。街道ルートではいくつもの美しい中世の古城や教会、街並みを見ることができるようです。

この日は久々の向かい風でキツイ走行になりました。それでも夏真っ盛り、連日の暑さの中では向かい風も少しは心地よく感じられます。

走っているのは幹線道路の3号線脇の側道ですが、舗装がイマイチで少々走りづらいのが難点です。それに加えて、やはり西ドイツ、車の多さにはいささか閉口しました。

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