アイゼルナー・シュテグを渡るとすぐに旧市街の中心「Römerberg(レーマー広場)」に出ます。レーマーと呼ばれる市庁舎があるのでこの名が付いたそうです。
広場の西側に15世紀に建てられた切妻屋根が印象的な市庁舎が現存しています。南側には12世紀に建てられたレンガ造りの何となく可愛いニコライ教会。そして広場の中央には剣を持ち天秤を掲げた女神像の「正義の泉」と呼ばれる噴水があります。
「クリスマス・マーケット」最近冬のヨーロッパ旅行の目玉としてよく耳にするようになりました。特にドイツのクリスマス・マーケットは有名で、今では国内各地で開催されるようになりました。その発祥はドイツ東部、エルベ川沿いの街ドレスデンといわれています。
このレーマー広場でも1393年にマーケットが催されたという記録があり、ヨーロッパ最古の一つとされています。この辺にもレーマー広場がフランクフルトの人気観光スポットである理由がありそうです。
写真は広場で撮ったものです。背後に市庁舎、右横の広場中央に噴水、さらに右にはニコライ教会があります。左奥に写っているのが15世紀に現在の姿に改築された「聖バルトロメウス大聖堂」、歴代の神聖ローマ皇帝の戴冠式が行われた通称「カイザー・ドーム」です。大戦でドーム内は消失してしましたが1970年代に復元されています。
写真の建設中の建物は「Ostzeile(オストツァイレ=東の町並み)」と呼ばれる6棟続きの建物です。もともと15世紀に建てられたのですが大戦で破壊されてしまいました。その後1980年代になって当時の設計図のままにドイツの伝統工法により半木造という形で再建されます。まさにこの時建設中だったのです。
後年、フランクフルトを旅行した知人の話ではこのオストツァイレの1階部分は土産物屋やカフェやレストランになっていたとのことでした。
レーマー広場から北へ、通りを左折してしばらく行くと路地の右手に目指すゲーテの生家「ゲーテハウス」がありました。
1749年にゲーテはこの家で生まれました。大戦で家は破壊されましたが、市民が瓦礫を集め復元し、そこへあらかじめ他所に移してあった家具を戻したそうです。生家の隣は「ゲーテ博物館」になっています。
上の1枚は旧市街でのスナップ写真。トラムのレールが確認できます。奥の高層ビルはドイツ中央銀行本部です。
この日は日曜日ということもあり街全体が閑散としています。西ドイツには閉店法なる法律があり、駅や空港など公共施設を除く一般のお店(カフェやレストランを除く)は日曜日にはキッチリと休まなくてはなりません。ヨーロッパの他の国にも似たような法律がありますが、一番厳守していたのが西ドイツだと思います。それにしても観光客を含めてあまり人手がないのは午前中にパラついた雨の影響があるのかもしれません。