もう一つ、ユースホステルの食事で忘れられないことがあります。
以前ブログにも書きましたが、日本で一度もユースホステルを利用したことのない私がアメリカで初めて利用した時のことです。場所はオレゴン州の港町 Coos Bay です。
タイヤが擦り切れどうにも走れなくなった私は自転車屋に飛び込みました。ところがサイズ 650B のタイヤがなく、サンフランシスコから届くのを待つことになったのです。街には運よくユースホステルがあり、タイヤが届くまで泊まることにしました。
1泊2食付きで5$75¢、当時の日本円で約1400円。初めてのユースホステルで料金に関してよくわかりませんでしたが、後から思うと決して高くなかったと思います。
ユースホステルといってもそこは教会、礼拝場の下が半地下のドミトリーになっています。食事はオーナーでもあるオバアちゃんが調理してくれました。それが味といい、ボリュウムといい申し分のないもので、日本で口にしたことのない料理が楽しみでもありました。
私以外のホステラーは入れ替わり立ち替わり出ていきますが、私は結局タイヤが届くまでホステルに5泊しました。しまいにはオバアちゃんに「アンタのために献立を考えるのがイヤになったよ。早く出て行ってほしいよ」と冗談を言われる始末。
ときにはオバアちゃんの号令で教会の庭、芝生の上に大きなテーブルを持ち出してホステラー全員で食事したこともあります。
初めて利用したユースホステルで「後にも先にも一番美味しい食事に出会い」いい想い出になっています。この経験がもとで後のユースホステルの食事に物足りなさを感じ、何となく食事を頼まなくなってしまった気がします。