オスロ5日目。この日は港に突き出た半島 Bygdøy(ビグドイ)を訪ねてみました。ビグドイには複数の博物館があり観光スポットになっています。市内からバス、市庁舎広場前の桟橋からフェリーでともに20~30分ほどの距離です。オスロの市庁舎は港に面しており、広場は観光バスの発着場所にもなっています。 もちろん私は自転車で行きます。
最初に向かったのは「ノルウェー民俗博物館(Norsk Folkemuseum)」 入場料10Nkr。ここは1894年に開設された野外博物館です。広い敷地内に時代を感じさせる建物を始め、多くの民芸品や農具などが展示され、昔のノルウェーの生活を思い起こさせてくれます。
隣にあるのが「バイキング船博物館」、こちらはパスして次に向かったのは半島の先端にある「フラム号博物館(Framhuset)」 入場料5Nkr)です。
フラム号といってもわからないかもしれませんが、アムンゼンといえばピンとくるはずです。19世紀の終わりにこのフラム号でナンセンは北極へ、そしてアムンゼンは20世紀の初めに南極探索のための航海に出たのです。帆船のフラム号は、氷圧で壊されないよう船底が丸くなっていました。
隣には「コンチキ号博物館」があります。日本語の「こんちきしょう」から何となく聞き覚えがある人もいるのではないでしょうか。コンチキ号はバルサ材で造られた1本マストの筏です。
「ポリネシア人の子孫はアメリカ・インディアンのインカ人だ」と唱えたノルウェー人の人類学者が自らペルー沖から南太平洋まで漂流したのがこのコンチキ号です。どちらの博物館もバイキングの子孫ノルウェー人の海洋探検の能力の高さを証明しています。
この写真はノルウェー民俗博物館のシンボル「ゴルのスターブヒルケ(GolStavkirke)」と呼ばれる13世紀頃に建てられた木造教会です。ゴルの町の教会の新築に伴い、1885年にこちらへ移築されたものです。
スターブには棒、支柱などの意味があります。小さな教会なら1本、大きくなるにつれ数本の支柱が内部に立てられます。その支柱に梁をかませ船底のように板を組み合わせていくのです。
十字架のほかに2本見えているのはバイキング船にも付けられる龍の頭の飾りです。この飾りには魔除けの役目があるそうです。教会の外観が茶色いのは腐食防止のタールが塗られているからです。さらに古くなると屋根は茅葺きならぬ板葺き(?)されます。
こちらはオスロフィヨルドの最深部、オスロ港の写真です。フラム号博物館の裏手から撮りました。手前の岩場で日光浴をしている人たちがいます。
ビグドイからの帰りに手紙が届いているかどうか再び日本大使館へ行ってみました。[あれ、もう閉まってるのか。また明日だな]時刻はまだ4時を過ぎたばかり、どうやら4時に大使館は閉まるようです。