最後に寄り道: Taiwan(3) 右回りそれとも左回り?

台北の街は香港同様、活気に溢れていました。[朝のラッシュは終わってるはずなのにすごいね]交通量も半端じゃありません。それも車に比べてバイクとスクーターがやたら多いのです。二人乗りのバイクも目立ちます。

旅の準備としてまず最初に必需品のキャンピング・ガスのカートリッジを探します。ガスボンベは旅客機に持ち込めないので、残ったカートリッジはブローニュの森のキャンプ場で知り合った青年に提供していました。台北ですぐに見つかると思っていましたが、そう簡単にいきませんでした。何軒目かのデパートでやっと探し出せましたが、結局このカートリッジ探しで一日費やしてしまいました。

ベッドに横になり、そろそろ寝ようとした時でした。部屋の電話が鳴ったのです。[んッ? まさか]

「コンヤ、オジョウチャンイカガ?」
「だから、きのう要らないっていったでしょ」
「ソウカ、オジョウチャンイルナラデンワシテネ。イイカ?」
「オーケー、オーケー。わかった、わかった」

案の定、電話の主はフロントのオヤジでした。会話は昨夜と全く同じです。[いやいや、商魂たくましいね。それにしてもうるさいな]電話のオヤジだけでなく、急に隣の機械室のモーター音がやかましく感じられてきました。

この日の食料品の準備です。[おーッ、こりゃすごい。これなら心配ないな]スーパーにはお馴染みというか懐かしいというか、日本の食料品がたくさん並んでいます。ニューヨークのスーパーにもソコソコ並んではいましたが比べるべくもありません。これなら道中、日本の食材で料理ができそうです。

食に関してはもう一つ嬉しいことがありました。街のそこかしこに「自助餐(ジージューツァン)」と呼ばれる台湾式セルフ食堂があるのです。
店内にあらかじめ多くのおかずが並べられており、お客は好きなものをチョイスしてトレイに取ります。そして最後に温かいスープとご飯ピックアップするかスタッフによそってもらって会計という流れになります。もちろんテイクアウトも可能です。前日も朝、昼、晩と三食この自助餐でとっていました。[この先、昼飯はこれにするか]道中も先々、自助餐にお世話になりそうです。

[さて、右回りそれとも左回り? どっちだ]昼間買った地図をベッドの上に広げて台湾一周どちら回りにするか考えていました。行きたい所といえば、台湾中部の「阿里山(アーリーシャン)」と東部の「太魯閣(タイルークー)峡谷」ぐらいです。これとてどちら回りでも別に問題ありません。

私は台湾へ来る前から同僚の台湾人Cさんの実家を訪ねたいと思っていました。というのも20日間ほどのニューヨーク滞在中、ずっとCさんの姉さん夫婦宅で居候させてもらっていたこともあり、是非ご両親にお会いしてお礼の一つも伝えたいと考えていたのです。その実家があるのが台湾南西部の街、台南(タイナン)です。[よしッ、やっぱ台南だな。その途中で阿里山に寄ればいいや」

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