自転車旅のブログを終えて: 31,000km+日本一周=?!

帰国便の予約も取れ、初日の台北観光を終えるとホテルから日本の母親へ「明後日、帰るから」と電話を入れました。予定より早く帰ることで、12月に控えた父親の法要に余裕ができることに母親も安堵していました。私は口には出しませんでしたが［無事に帰れたことが親孝行だな］そんな思いでいました。

1983年11月17日(木)。［３時間もすれば日本か、あっという間だ］最後の訪問国、台湾から成田へ向けて帰国の途に就きました。前年の５月に成田からハワイ経由でロサンゼルスへと出発して一年半が経過していました。

訪問国23ヶ国＋香港。走行距離約31,000キロ。所持金240万円の残金は60万円、18ヶ月で180万円使ったことになります。月にして10万円、当時の東京でのアパート暮らしとほぼ同程度だと思います。

無事に帰国したことで(？)今回をもって、この「自転車旅のブログ」を終了させていただきます。2016年の１月から始めて３年経過し、掲載数は500となりました。

当初、記憶に任せて書き続けていたこともあり、毎日のようにブログをアップしていました。［１年もあれば終わるだろう］そんな思いで続けていたのです。
ところが他人に読んでもらうにあたり「当時の資料や記憶だけで書き続けてもいいもんだろうか？」と疑問を持ち始めました。やはり内容は正確であるべきだと、疑問を持ったり納得がいかない事柄に関し、改めて調べて確認することにしたのです。

自分の古い資料のチェックはもちろん、ネットでの検索、また書籍や新聞、雑誌などで調べるために図書館に出向いての作業も加わり、いつしかブログのアップに時間がかかるようになりました。その結果、週３回ペースに落ち着き、１年半の旅にもかかわらず終了するまで３年も要してしまったのです。

確認作業などにより新たに知り得た事柄、また当時と現在の状況の変化なども書き入れました。それらの引用や出典を明記するようアドバイスを受けましたが、何ぶんあまりにも多すぎてそこまでに至りませんでした。
新たに知り得たことは、私自身にとってもプラスになりました。自らの旅を辿りながら２度目の旅行をしている気分になり、経験の上乗せができたと思っています。

最後に、このブログをフォローしてくれた皆さん、つたない文章、つまらない内容に最後までお付き合いをいただきありがとうございました。そしてブログを勧め、形になるまで何もわからぬ私にアレコレ教えてくれたMTB仲間でもある友人に感謝を伝えたいと思います。

〈どうして日本一周？〉
私はこの旅の６年後の1989年、北は北海道の礼文島から南は沖縄の小さな離島まで半年かけて自転車で日本一周をしました。それというのもこの一年半の海外自転車旅の走行距離31,000キロに物足りなさを感じていたからです。
日本を発つ時に［地球一周分の４万キロぐらい走れないかな］と漠然と思っていました。帰国後も［あと一万キロ走ってたら地球一周分になってたのに］そんな思いでいたのです。

日本一周の走行距離は約11,000キロ、ということでトータル約42,000キロ、ついに(?!)地球一周分をクリアしたのことになります。

日本一周に際しての決め事は二つだけ。一つは47都道府県、全ての県庁所在地を訪れること。もう一つは必ず地酒を飲むこと。ともに楽勝でした。［あッ、その土地の焼酎もです］