この年、名古屋で「世界デザイン博覧会」が7月15日から11月26日までの約4ヶ月間開催されていました。1988年のオリンピック招致に失敗した名古屋市は、市制100年記念として次なるイベントを考えていました。当時の名古屋は何かにつけてドンくさいというイメージを持たれていました。そんなことが通称「デザイン博」といわれるこのイベントの開催につながったのかも知れません。私は仕事柄デザインに興味があります。東京への帰路ではイベントは終了していると考え、東尋坊からまっすぐ名古屋へと向かうことにしたのです。
福井駅前で写真を一枚、そして敦賀から琵琶湖へ。長浜で8号線と別れると関ヶ原古戦場へ。続いては長良川の脇で待機、係留中の鵜飼の屋形船。シーズンも残り2週間、ピークが過ぎノンビリしてます。岐阜駅前で一枚、木曽川を越えると名古屋へ到着します。
世界デザイン博覧会のテーマは「ひと、夢、デザイン……都市が奏でるシンフォニー」少々わかりにくいです。会場は三つに別れ、それぞれに個別のテーマがあります。名古屋城会場は「歴史からの発見」、メイン会場の熱田区の白鳥会場は「21世紀との遭遇」、そして名古屋港会場は「楽しさへの旅立ち」。こちらの方が具体的でわかりやすいです。名古屋場会場では土地柄パチンコ機やパチスロ機が展示、白鳥会場ではトヨタグループ館が一番人気、名古屋港会場ではポートギャラリーのほかこれといって……。
初日は名古屋城会場と名古屋港会場へ。翌日、ナゴヤ球場へ寄ってから白鳥会場へ。写真は名古屋駅前のデザイン博のシンボル「飛翔」、このシンボルはその後撤去されます。最後は白鳥センチュリープラザ(現名古屋国際会議場)の入り口です。期間中の来場者は予想を100万人上回る1,500万人以上、当初2億円の黒字と報道されました。後に名古屋市が当初の予定にない10億円を出していたことがわかり、実際には8億円の赤字ではないかと問題になりました。
次回、古都奈良へ向かいます。