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異文化・北アフリカ: Morocco(18) ウジダへ到着

モロッコの東端の街ウジダはこの地方の中心です。東に15キロほど行けばもうアルジェリアとの国境、鉄道も道路もアルジェリア側に通じています。街は旧市街と新市街に別れており、私達は旧市街で見つけた安宿に泊まることにしました。

ウジダの街での目的はアルジェリアの入国ビザ。翌日早速アルジェリアの出先機関に行くことにしました。

驚きの闇レート

出先機関の住所は、リスボンのアルジェリア大使館で教えてもらっています。それを頼りに、ツーリスト・インフォメーションか役所もしくはパスポート・チェックに現れた警察官にでも聞くつもりです。街に出るといつものことですが、いかにも旅行者の私達にすぐ声がかかりました。

「チェンジ・マネー?」
「サバ! ジャポネ?」
「アルジェリアに行くならチェンジ・マネー!」

「W君、参考のためにちょっとレートを聞いてみようか?」
「ええ、そうですね」

両替のアンチャンがメモってくれたドルとアルジェリア・ディナールのレートは、

・100$=450Dr(正規レート)
・100$=1,600Dr(闇レート)

何と3倍以上の差があります。

「シュクラン。よく分かった。両替する時は頼むよ。ところで、アルジェリアの事務所へ行きたいんだけど、どこかな?」
「アルジェリアの事務所? 多分アッチだ」
「歩いて、どのくらかかる?」
「10分か15分だよ」

アンチャンの指差す方へとりあえず行ってみることにしました。ウジダは10世紀に開けた古い街ですが、街全体から受ける感じは、今までの街の様子と違い、新しい雰囲気です。しばらくすると10才くらいの男の子が私達の行く手をふさぐように、

「サバ! ムッシュ。ジャポネ?」
「ウイ」
「モナミ、モナミ。Y! ジャポネ」

私の袖を引っ張りながら、どこかへ連れて行こうとしています。

「Hさん。モナミって、フランス語で友達っていう意味ですよ。Yって日本人の苗字ですかね?」
「多分そうだろう。ついていってみるか? 大丈夫だろ」

「Y? ジャポネ?」
「ウイ」

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