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ぐるっとヨーロッパ: Italy(2) 船長、両替させてくださいよ

私はチェックに立ち会っている船長に声をかけました。

「船長、両替したいので預けたパスポートを返してほしいんですけど」
「あなた方はここパレルモで下船ですか?」
「いや、ナポリですけど」
「それではナポリに着いてからにしてください。ナポリまでのお客はここでは下船できませんから」

ここでW君が口を尖らせ少々大きな声で(W君は感情が高ぶると口を尖らせた物言いになるのです)、

「えっ、ちょっと待ってください。私たちお金がないんですよ。あと半日飲まず食わずでいろって言うんですか? 船長、両替させてくださいよ!」
「決まりですから、ナポリに着いてからお願いします」

30代後半に見えるのこの船長、当初から頑固というか生真面目な印象を持っていました。私はそばにいた税関係官に助けを求めるように、

「きのう、私たちはお金を借りて食事をしたんですよ。その場にいた船長もそのことは知ってるはずです。彼らに借りたお金を返さなくてはならないし、両替させてもらわないと困るんです。ナポリでちゃんと入国審査は受けますからお願いします」

係官と船長でしばらく話し合っていましたが、やがて船長から

「いいでしょう。特別にここでの両替を許可します。ただし、港内の両替所でお願いします。港の外に出ないように職員に見てもらいます。いいですね」
「わかりました。それで構いませんから」
「両替を終えたら、またパスポートを預かります」[わかっていますよ船長、船の上ではあなたがルールなんだから]

税関職員の見守るなか両替をすまし、私たちは再びフェリーへ。これで食事の心配はなくなりました。

ヨーロッパに戻ると、大都市ではユースホステルの利用が増えそうです。安くて情報収集にも便利というのがありますが、ヨーロッパでは多くのホステルが夜遅くてもチェックインできるからです。ホステルによっては24時間対応してくれるところもあり、その点は一般のホテルと同じです。

この日、フェリーがナポリの港に着くのは午後7時です。あらかじめナポリのユースホステルを Y. H. ハンドブックでチェックしておきました。

ナポリの港には予定より少し早く到着。入国審査と同時に麻薬探査犬による自転車のバッグなどのチェックをすますと、真っ直ぐユースホステルに向かいました。

ユースホステルはナポリの街の西、港から数キロの Mergellina (マジェリーナ)地区にあります。右手に二つの大きな建物を見ながら走り過ぎ、左手に暗くなった海岸線沿いに続く緑地帯を行くと、お目当てのユースホステルがありました。1泊1人朝食付き7,500リラ=約1,450円。

この時は暗くなるなかでチラッと見ただけですが、翌日確認すると、大きな建物の一つは12世紀に建てられたお城で、代々の城主がそのつど改築したヌオーボ城、もう一つは17世紀にナポリとシチリア島を治めていたブルボン家の王宮でした。そして海岸線に沿ってのびる緑地帯は市民公園で水族館が併設されているようです。

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