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ぐるっとヨーロッパ: Italy(5) すべての道はローマに通ず

1983年4月17日、ナポリの北西 Roma (ローマ)へ向けて出発、行程は250キロほどです。英語では Rome ですが、現地の表記は Roma です。

私たちは内陸を行く幹線道路を避け、途中大きな街の少ないティレニア海沿いの別の幹線道路を行くことにしました。それでもそこはイタリア、やはり行き交う車は多く、北アフリカを走行中にはなかったストレスを感じていました。

ナポリを経って二日目、途中立ち寄った Terracina (テルラチーナ)の街のスーパーで Salsa di Soia (醤油)を見つけました。うれしいことにイギリスで手に入れた Soy Sauce と違い、日本の醤油の味に近いものでした。

テルラチーナの街を過ぎた分岐で〈ROMA〉への案内標識は内陸へ向かっています。ここでW君が、

「どうします。このままローマヘ行きます?」
「どうしょうか? 車の少ない道のほうがいいよな」
「そうですよ。少し遠回りでも海沿いを行きましょうよ『すべての道はローマへ通ず』ですよ」
「おっ、コトワザで来たね。その意味知ってるの?」
「えっ、意味ですか? だから、すべての道がローマに通じてるぐらいローマがすごいってことでしょ」
「そうなんだけど、もう一つ『追求する方法はいくつもあるけど、その真理は一つ』っていう意味があるらしいよ。フランスの学者の言葉みたいだ」
「へぇー、そうなんですか。さすがHさん、物知りですね」
「いゃ、俺もひとから聞いたんだけどね。ハッハッハッ」
「えーえっ?! なーんだ。ワッハッハー」

海沿いの道を行く選択はラッキーなことに、何と知らぬ間に Parco Naz. del Circeo (チルチェーオ国立公園)へと続いていました。公園内は左手に海が、右手は細長い湖がいくつも続く湖沼地帯、その奥には緑豊かな森林が広がり、車の往来も少なく、ゆったりした気分で走ることができたのです。

夕方になり、Borgo Grappa (ボルゴ・グラッパ)の町の近く、Lago di Fogliano (フォリアーノ湖)のそばの国立公園内の砂浜にテントを張ることに。

晩飯は、炊きたてのご飯の上にオイル漬けのイワシをのせ、その上から昼間スーパーで手に入れた醤油を……。

「うまいっ!」
「やっぱ、これ最高だよ」
「醤油、サイコー!!」
「カンパーイ!!」

ティレニア海から打ち寄せる穏やかな波音の中、二人とも久々の醤油味に大満足の晩飯になりました。

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